LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社(福岡市博多区、以下LINEヤフーコミュニケーションズ)、那覇市、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所(東京都渋谷区、以下日赤災害救護研)、全日本空輸株式会社(東京都港区、以下ANA)、ANAあきんど株式会社(東京都中央区、以下ANAあきんど)は、2025年10月6日〜11月5日に実施した津波避難訓練「今(なま)からはじめる避難訓練―逃げるはLINEが役に立つ―」(以下、本訓練)の実施結果をお知らせします。
本訓練は、那覇市LINE公式アカウントと、ANAが展開するUniversal MaaS「ユニバーサル地図/ナビ」を活用し、オンライン避難訓練と実際に移動を伴う避難訓練を組み合わせた県内初の新しい津波避難訓練です。オンライン避難訓練の参加者は5,362人(前年比1.7倍)、特に従来参加が少なかった19歳以下の参加は前年比約6.5倍に増加しました。また、避難行動を家族や友人に知らせる体験として導入した“シェア行動”は3,798回行われ、災害時に重要となる周囲への情報共有を実践的に学ぶ機会となりました。
1.本訓練の実施概要
2.本訓練結果のポイント
(1)10〜60代の幅広い年代の市民が参加
本訓練は「LINE」上でいつでも・どこでも・だれでも参加できる避難訓練です。一人前の守り神を目指す「見習いシーサー」と一緒に学ぶストーリーを設計し、その成長や気づきを参加者が追体験できる構成としました。自身の選択に沿って避難行動を学べるゲーム性を取り入れることで、特に若年層が楽しみながら気軽に参加しやすい訓練内容としています。
また、幅広い年代が日常的に利用する「LINE」を起点にしたことで、訓練への参加ハードルが下がりました。「LINE」は災害発生時の家族や友人との連絡手段であると同時に、自治体から発信される正確な情報を受け取るためのツールとしても活用されています。本訓練では、参加者が自動的に那覇市LINE公式アカウントの友だちとなる仕組みとしたことで、平時から自治体情報を受け取る市民層の拡大にもつながりました。
(2)「LINE」のシェアを通じた参加者の広がり
避難行動を家族や友人と共有することは、①災害に気づかず逃げ遅れる、②「自分は大丈夫」と油断する、③安否確認のために危険区域へ入る、といったリスクを減らせます。本訓練では、実際の災害時に「今から避難する/避難している」という情報を共有することの大切さを学び、疑似体験することを目的とし、「LINE」の友だちに訓練参加をシェアするステップを設けました。シェアの重要性を学んだうえで実際に友だちへ送るよう画面や流れを工夫した結果、参加者の約7割が訓練の参加を身近な人にシェアしました。
また、オンライン避難訓練後のアンケートでは「家族・友人から避難を始めたと連絡を受けたら自分も行動する」と回答した人は9割となり、日常的に利用されている「LINE」を通じて、災害時に実際の行動に繋がる共助の啓発に寄与しました。
(3)「ユニバーサル地図/ナビ」で自分に合った避難経路を確認
本訓練では、ANAが開発した「ユニバーサル地図/ナビ」と連携し、現在地から避難場所までの経路に加え、避難場所周辺のバリアフリー情報や浸水想定図、移動に不安を抱える方々がこれまでに通ったルートを踏まえた、自分の状況に合った避難経路を確認できる機能を提供しました。
3.訓練実施後のアンケートの結果
訓練実施後のアンケートでは多くの参加者が肯定的に回答しており、災害時、実際に那覇市LINE公式アカウントを使って情報取得・避難行動につなげようとする意識醸成に寄与することができました。
4.関係者コメント
■那覇市長 知念 覚
はいさいぐすーよーちゅーがなびら。
「LINE」を活用した訓練は、昨年も実施いたしておりますが、今年はさらに、全日本空輸株式会社様及びANAあきんど株式会社様の「ユニバーサル地図/ナビ」と連携することで、要配慮者がバリアフリー情報を確認し、安全に避難できる機能や、防災アプリ開発で文部科学大臣賞を受賞した市内の中学生、幸地かれんさんのご意見を参考にした津波避難場所検索機能を追加いたしました。
現状を見直し、改良をくわえたことにより、すべての市民に行き届く、安全で安心できる本市の防災体制を推進することができたものと考えております。
また、訓練後にさまざまなお声をいただき、参加のしやすさや手軽さなどの好意的なご意見や、「また来年も参加したい」などの大変前向きなご意見をたくさん伺うことができました。このようなことから「LINE」という誰もが気軽に利用しているアプリを訓練で有効的に活用することは、非常に高い成果に繋がり、市民の防災意識の向上に大きく寄与するものと考えております。今年の訓練では、去年の参加者を上回る多くの皆様にご参加いただき、その達成率も高かったと担当者より報告を受けております。このことからも、市民の防災への関心を引く訓練として「今(なま)からはじめる避難訓練」は大成功であったと考えております。訓練にご参加いただきました市民の皆様並びにこのプロジェクトに賛同し、ご協力いただきました関係者の皆様に、心より感謝申し上げ、「今(なま)からはじめる避難訓練」の振り返りといたします。
いっぺーにふぇーでーびる。ありがとうございました。
■那覇市防災危機管理課 副参事 源河 北斗
今回の「今(なま)からはじめる避難訓練」は、昨年度の訓練をブラッシュアップする形で進化させ、さらに実動訓練とオンライン訓練を融合するハイブリッド訓練として実施いたしました。アンケート結果からもわかるように、たくさんの市民が参加し、好評を得ることができました。また、ひとりひとりの防災意識の向上だけでなく、家族や友人、地域への広がりがこの訓練を通してつながっていくことを肌で感じることができました。
今回の取組は日本赤十字看護大学附属災害救護研究所様、全日本空輸株式会社様及びANAあきんど株式会社様、LINEヤフーコミュニケーションズ様との連携で素晴らしい訓練として実施することができました。
このような訓練が全国に広がると日本中でさまざまな防災課題の解決につながるのではないかと、担当として考えております。
■日本赤十字看護大学附属災害救護研究所 災害救援技術部門長 曽篠 恭裕
今回の訓練後のアンケート調査では、約9割の参加者が「同じ地域にいる身近な人が避難を開始したことを知ることで、自分も命を守る行動をとる」と回答し、避難行動の共有が市民一人ひとりの防災行動を促すことが確認されました。
行政からの津波警報を起点に、市民が避難行動を共有し、地域全体で危機意識を高める本取り組みは、国連および国際赤十字が推進する『すべての人に早期警報システムを(Early Warnings for All)』イニシアティブの推進に資するものです。
また、普段使いの連絡手段を活用し、「ユニバーサル地図/ナビ」によって避難に必要な情報を提供した今回の訓練は、国際赤十字から、赤十字・行政・企業の連携による模範的な取り組みとして賞賛の声が寄せられています。
■全日本空輸株式会社経営戦略室 MaaS推進チーム Universal MaaSプロジェクト マネージャー 大澤 信陽
私たちANAグループは、「Universal MaaS〜誰もが移動をあきらめない世界〜」の実現に向け、旅行や日常移動だけでなく、有事の避難においても「誰一人取り残さない」という信念のもと、本事業に取り組んでまいりました。 本訓練では、災害時に移動の不安を感じる方々の負担を軽減するため、既存の「ユニバーサル地図/ナビ」に防災情報を連携させました。多くの参加者の皆様に、多様なバリアフリー情報を参考にしながら自分に合った避難経路を確認できる機能を体験いただき、「誰もが避難をあきらめない」環境整備への大きな一歩になったと考えております。 バリアフリーの避難経路案内を活用した安心安全な地域づくりは、世界的にも先進的な試みです。今後も那覇市、LINEヤフーコミュニケーションズ、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所の皆様と共に、この取り組みを更に推進してまいります。
■LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社 スマートシティ本部 本部長 南方尚喜
日常のコミュニケーション手段である「LINE」をそのまま防災にも活用する今回の取り組みが、5,362人の参加という結果につながりました。「いつも使っているツールで、いつもの画面から参加できる」ことが、避難訓練への心理的なハードルを大きく下げたことを示していると考えています。訓練では、那覇市LINE公式アカウントで避難先を調べ、身近な人に行動をシェアする一連の流れを実際に体験いただきました。多くの方がこの一連の操作を無理なく行えていたことや、災害時にも「那覇市LINE公式アカウントを使いたい」と回答したアンケート結果から、防災の場面において「LINE」を活用することの有用性をあらためて実感しています。今後も「LINE」ならではの手軽さを活かし、市民の皆さまの日常の利便性向上や課題解決に貢献できる取り組みを進めてまいります。
<参考>
・LINEヤフーコミュニケーションズ、那覇市、日赤災害救護研、ANA、ANAあきんどと協働で、時間も場所も選ばない、新しい避難訓練「今(なま)からはじめる避難訓練」を「LINE」で実施
https://lycomm.co.jp/ja/press/2025/100609
■スマートシティプロジェクト「LINE SMART CITY」概要
2018年、福岡市との「地域共働事業に関する包括連携協定」を契機にスタートした「LINE SMART CITY」は、「LINE」の技術を活用しながら、自治体・企業・研究機関・市民との多様なコラボレーションを通じて、街の課題解決を目指す当社の取り組みです。『街中のコミュニケーションを もっと便利に もっと「WOW」と「!」に』をミッションに掲げ、「LINE」だからこそ実現できる、「今」のコミュニケーション課題を「今」の技術でタイムリーに解決し、市民とテクノロジーの距離を縮め、スマートシティの信頼と成長を支える実装型のアプローチを進めています。
公式サイト:https://smartcity.lycomm.co.jp/p/top
<会社概要>
社名 :LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社
本社所在地 :福岡県福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビル12F
代表者 :代表取締役社長CEO 鈴木 優輔
資本金 :490百万円 (2024年4月時点)
設立日 :2013年11月18日
社員数 :1,599名 (2025年4月時点、LINEヤフーからの出向社員含む)
事業内容 :LINEヤフーが展開するサービスの運営業務
(カスタマーサポート、テスト、モニタリング、クリエイティブ、事業企画など)
関連拠点 :LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社
八戸拠点、東京拠点、高知拠点、北九州拠点、大分拠点、那覇拠点など
Web URL :https://lycomm.co.jp/