全国初、LINE公式アカウント内で平常時~災害時~復旧支援時のシームレスな支援が可能に
LINE株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤 剛)、福岡を拠点とする子会社のLINE Fukuoka株式会社(本社:福岡県福岡市博多区、代表取締役社長:落合 紀貴、以下LINE Fukuoka)は、11月14日(水)より福岡市のLINE公式アカウント(LINE ID: @fukuokacity )にて、「避難行動支援」の全ての機能提供を開始し、実際の災害時にも利用できるようになりました。本日から2020年3月31日の実証実験終了時まで、平常時・災害時の運用を通し、機能の有用性を検証して参ります。
テスト版(実証実験フェーズ1) | 全ての機能を提供(実証実験フェーズ2) |
2019年9月4日~2019年11月13日 | 2019年11月14日~2020年3月31日 (終了時期は変更の可能性有) |
・「平常時モード」を公開。 ・「災害時モード」のテスト版を公開。市民の方にお試し頂くことで、操作性などを検証 | ・「平常時モード」は引き続き公開 ・「災害時モード」災害時の運用を開始 *実際の災害発生時に「平常時モード」から「災害時モード」に自動切り替え |
■日常生活で使うLINEが災害時にも活用でき、ユーザー、自治体側の負担を軽減
「避難行動支援」機能は平常時の備えを支援する「平常時モード」と災害時の避難行動を支援する「災害時モード」の2つからなります。本機能は全国で初の、LINE公式アカウント内で平常時の備え~災害時の避難行動支援~復旧支援時のまちの不具合の通報までシームレスに支援できる仕組みです(2019年11月14日現在)。
通常時の防災情報の受け取りから、災害発生時の「災害の種類に合わせた避難行動の案内が届く」「いま避難可能な避難所の確認ができる」「家族等への避難開始の共有」、復旧支援時の「まちの不具合(道路陥没など)の通報」まで、すべて単一のLINE公式アカウント内で行うことができます。(図1参照)
つまり、市民は防災専用の新たなアプリをダウンロードする必要がなく、また、自治体にとっても防災専用アプリの開発は不要になり、お互いの負担軽減にもつながります。
■テスト版でのユーザーの声に基づき、機能を改善
本年9月4日より、テスト版として、「避難行動支援」機能の実証実験フェーズ1を開始し、「平常時モード」の公開と、「災害時モード」のテスト版の公開を行い、アンケートや体験会を通し利用者の声を集めて参りました。これをもとに、本日の全機能提供にあたり、主に以下の3点を改善いたしました。
1) 避難所情報 (図2参照)
ユーザーの声:
「避難場所が出てくる順番を、自分のいる場所から近い順番で並べてほしい。」
「地震の避難場所して最寄りの公園が表示されていないようだ」
↓
改善点:
これまで、指定避難所(学校、体育館、公民館など)のみの表示だったが、フェーズ2より指定緊急避難場所(学校のグラウンド、公園など)を追加し、かつ、ユーザーが指定した位置情報から距離が近い順に並べるよう変更
2)避難場所で対応している災害の種類(図2参照)
ユーザーの声:
「避難場所のメッセージの中のアイコンの意味がわかりにくかった」
「浸水に対応している避難所かどうかを知りたい」
↓
改善点:
対応災害情報を追加し、対応災害・設備情報のアイコンの説明を追加
3)メッセージ送信時(図3参照)
ユーザーの声:
「複数のメッセージが同時に送られてくると、情報を見逃す」
↓
改善点
ユーザーの操作で次のメッセージを送るよう変更
「防災情報の発信」機能及び今回の「避難行動支援」機能により平常時~災害時の対応をサポートするとともに、「道路公園等通報」機能にて災害後の復旧支援まで行い、平常時~災害時~復旧支援まで「ライフインフラ」としてユーザーの暮らしに寄り添う「Life on LINE」を体現いたします。
===APPENDIX===
■実証実験「避難行動支援」の概要
詳細は、プレスリリースhttps://lycomm.co.jp/ja/pr/news/2019/090411 をご覧ください。
■「避難行動支援」機能を含む、福岡市LINE公式アカウント上の防災関連機能でできること
※(★)が「避難行動支援」機能として実証実験のフェーズ1(2019年9月4日開始)に追加したもの
(◎)は実証実験のフェーズ1でテスト版、フェーズ2(2019年11月14日開始)で実際の運用を開始したもの
(■)はフェーズ2から新規で開始したもの
無印は実証実験前からあった機能
① 平常時から備える
・近隣の避難所、ハザードマップを確認する(★)
・避難所が対応している災害の項目をアイコン(雨、津波、地震など)で追加(■)
・平常時モードでも地震・風水害の避難行動を確認できるデモ機能の組み込み(■)
・現在の警報や注意報を受け取る
・防災関連リンク集で情報収集する
・道路、河川、公園等の不具合を市に知らせて被害を未然に防ぐ
② 災害時の避難行動に役立てる
・避難勧告等の緊急情報を受け取る
・災害時に「災害時モード」に自動で切り替わる(■)
・災害内容に応じた避難行動の情報を受け取る(■)
・「住居」「職場・オフィス」など現在いる場所に合わせた避難行動を知る(◎)
・最寄りの開設済避難所を知る(◎)
・「避難開始」したことを家族や親しい人に共有する(◎)
・「水道・ガスの状況」「交通機関の運行状況」など現状を調べる(◎)
③災害後に早期復旧を促す
・災害の影響を受けた道路・河川・公園等の不具合を市に知らせて早期復旧を目指す
■避難所情報について
「避難行動支援」機能で利用する避難所情報は、福岡市と株式会社富士通九州システムズ(本社:福岡県福岡市博多区、代表取締役社長:石井 雄一郎)が開発した防災アプリ「ツナガル+」より取得しています。
※詳細は福岡市公式ホームページをご覧ください。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/bousai/bousai/tsunagaru_plus.html
■防災に関するLINEグループの取り組み事例
国土交通省等とともに、SNS・AI技術を活用した住民避難・水防活動支援プロジェクトを始動
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2019/2894
AI防災協議会と共同で台風19号の被害状況に関する調査をLINEリサーチにて実施
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2019/2946