オープンデータを「給食の食物アレルギー事故」という社会課題の解決に利用した新規性かつ実用性のある取り組みである点などが高評価
LINE株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤 剛)、福岡を拠点とする子会社のLINE Fukuoka株式会社(本社:福岡県福岡市博多区、代表取締役社長:落合 紀貴、以下LINE Fukuoka)は、福岡市LINE公式アカウントに追加した、福岡市立小学校の給食献立に含まれるアレルギー品目の通知や献立情報が受け取れるシステム「あんしん給食管理」機能が、内閣官房・政府CIOポータルサイト「オープンデータ100」(https://cio.go.jp/opendata100)に掲載されましたので、お知らせいたします。
「オープンデータ100」は、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室がオープンデータの普及・啓発を目的として、新規性かつ実用性のあるオープンデータの利活用事例を選定し、公開する取り組みです。
「あんしん給食管理」機能は、給食献立情報という利用ニーズの高いオープンデータを利活用した点、オープンデータを「給食の誤食事故」という社会課題の解決のため利用した新規性かつ実用性のある事例であった点、本事例をきっかけに給食献立情報のオープンデータの利活用が他の自治体にも広がることが期待できる点が評価を受け、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室から選定されました。
■「あんしん給食管理」機能とは
福岡市立小学校の3.1%にあたる2,513人の児童(2019年5月1日時点)に食物アレルギーがあり、昨年度は給食中に11件の食物アレルギー事故が起きました。事故防止策として、保護者や教職員は毎月配布される「詳細献立表」でアレルゲンの管理を行っていますが、目視での作業はチェック漏れのリスクが高く、家庭や学校現場での確認作業の負担も課題となっていました。
こうした小学校の給食における食物アレルギーをめぐる課題を解決し、食物アレルギー事故を0にすることを目的に、福岡市LINE公式アカウント上に給食のアレルギー品目・献立情報の通知がLINEで受け取れる「あんしん給食管理」機能を2020年8月20日(木)に追加しました。(https://lycomm.co.jp/ja/pr/news/2020/081811)
現在、この機能の情報登録者数は2,524人で、市立小学校で食物アレルギーのある児童数以上の市民に利用されています。(2020年10月28日時点)
■福岡市LINE公式アカウントをモデルにプログラムを開発。ソースコードを無償提供し、自治体の導入をサポート
LINE Fukuokaは、市民と行政の様々な課題を解決してきた福岡市LINE公式アカウントの開発知見を、共通の課題をもつ自治体にも広げるため、セグメント配信など福岡市LINE公式アカウントの中でも特にニーズの高い機能のプログラムを、他自治体も汎用的に活用できる形式に開発し、そのソースコードを無償提供しています(*1)。
(https://lycomm.co.jp/ja/pr/news/2020/101215)
「あんしん給食管理」機能の導入には、LINEのセグメント配信機能の実装、規定の形式で作成された給食献立情報データ、データ連携のためのAPI開発等が必要です。
セグメント配信機能の実装は上記の自治体向けに無償提供しているソースコードを活用し、給食献立情報データは政府CIOポータルにて推奨されているデータセット(*2)で作成することで、「あんしん給食管理」機能の導入がよりスムーズになり、他自治体にも展開されることが期待できます。
■福岡市LINE公式アカウントとは
福岡市LINE公式アカウント(LINE ID:@fukuokacity)は、LINEと福岡市の間で締結した「情報発信強化に関する連携協定」に基づいて、2017年4月25日開設。あらかじめ受け取りたい情報種別や居住エリアなどを設定しておくことで、自分に必要な情報だけを選んで受け取ることができるセグメント配信機能などを実装し運用をスタートしました。
現在はさらにチャットボットや位置情報の送信機能を採用。平常時から災害に備え、災害時には避難情報を大切な人と共有できる「避難行動支援」、道路や公園の損傷を見つけた人が市に知らせる「道路公園等通報」、「乾電池」「陶器」などフリーワードでごみの種類を打ち込むとボットが分別方法を教えてくれる「ごみ分別案内」、児童手当の受け取り方や近くの「赤ちゃんの駅(授乳室等)」がすぐに検索できる「子育て案内機能」など、生活に密着したサービスを提供しており、現在の登録者は174万人となっています。
LINE ID:@fukuokacity
友だち追加リンク:https://lin.ee/mMJQICN/prmt/riri/fcoa
これからも、LINEの技術やノウハウを活用し、市民の皆さまの困りごとを解決し、暮らしをより豊かに便利にしていけるように取り組んでまいります。
(*1)福岡市との取り組みを導入したい他自治体からの要望にお応えするため、2020年10月12日(月)から自治体が汎用的に活用できるプログラム「LINE SMART CITY GovTechプログラム」を開発し、そのソースコードを無償提供しております。提供する機能は、セグメント配信・申請/アンケート・チャットボット形式応答・管理の4点。
LINE SMART CITY GovTechプログラム公式ページ:https://lin.ee/F0KUCqj/prmt/owned
(*2)推奨データセット「学校給食献立情報」:https://cio.go.jp/policy-opendata#dataset